腎臓病で最も多い疾患群
虚血性心疾患(きょけつせいしんしっかん)とは、冠動脈の閉塞や狭窄などにより心筋への血流が阻害され、心臓に障害が起こる疾患の総称。狭心症や心筋梗塞がこの分類に含まれる。
心筋梗塞は心筋に壊死が生じる疾患で、緊急に治療する必要がある。狭心症は冠状動脈が狭窄して一時的に血液が供給されにくくなる疾患。動脈硬化が原因となりやすい。労作性狭心症、不安定狭心症、異型狭心症がある。
症状
【心筋梗塞】●強い胸痛(心臓を急激に絞られるような強い痛み) ●呼吸困難 ●不整脈 ●吐き気
※高齢者は胸痛を伴わないこともある(無痛性心筋梗塞)
【狭心症】●胸の中央部が締めつけられるような痛み(絞扼感)や圧迫感 ●息切れ
治療法
【心筋梗塞】●冠状動脈再灌流療法 ●経皮的冠状動脈血栓溶解療法 ●経皮的冠状動脈インターベンション治療など
【狭心症】●薬物療法 ●冠状動脈バイパス手術
※動脈硬化や高血圧、糖尿病、脂質異常症などの原因疾患の治療にも専念
高齢者には注意が必要です!
①高齢者の虚血性心疾患は、胸痛を伴わないことが多い
②狭心症の発作時に使用するニトログリセリンなどの保管場所を確認し周知
アセスメントのポイント
●狭心症の起こりやすい状況は?
●合併症の有無を確認
●治療経過、運動制限の有無、程度はどうか
今後の見通しと支援
糖尿病などの合併症があったり、喫煙習慣があったりすると予後を悪くする。再発のリスクもあるので、生活習慣、食習慣を見直し、脂質異常症、動脈硬化を予防することが大切。
日常生活の留意点
●過度に安静にせず、通常通りの生活を続ける
●室内の温度を調節し、とくに冬には冷え過ぎないように保温
●腎機能が正常であれば、食事では塩分制限が中心
●禁煙をお薦め、飲酒は適量
●風邪などの感染を契機として腎炎が悪化したり、ネフローゼ症候群が再発したりすることがある。感染予防が重要
医療連携のポイント
●塩分や脂質、コレステロールを控えた食事。飲酒は適度な量
●医師に安全に行うことのできる運動の範囲を確認したうえで、適度な運動
●食事、運動などの行動を立て続けに行わない
●休養と睡眠は十分に摂れるように配慮し、禁煙をおすすめ
●医師の許可なしに、再発予防などの処方薬を中断しないよう留意
副作用・治療の影響
不安定狭心症ではすみやかに受信
使える制度
●身体障害者手帳