こんにちは、助産師の高田奈見です。

私は、プロフィールにある通り、10代で出産をしました。

右も左も分からないまま、出産をしたのですが、まぁ酷かったです。
食欲に任せて体重増加16㎏、歩くとすぐ疲れるのでいつもゴロゴロしてる、未婚でしたので臨月まで仕事をしたり、まだ子供のパパが周りにいて、八ヶ月まで子供を堕ろせと言われていましたので、アドレナリンがたくさん出る妊娠生活でした。

高田奈見助産師

その結果、陣痛開始してから10分間隔が二日間続き、いざ進行し始めたら、力が入ってただただ辛い。そして最後は会陰切開(おしもを切る)をかなり深くされて出産。産後14年、今もでこぼこと切った場所に跡が残っています。
産後も切開した部分や足がむくんでパンパンになりとにかく痛くて辛くて、泣いていました。
そして赤ちゃんは、そんな私の感情をお腹の中で感じて育ったので、ずっと泣いている、いわゆる育てにくい子で、入院中に預けていたナースステーションでは、哺乳瓶の乳首をくわえさせられていました。

お産はとても感動したのに、それ以外は辛い思いしかない。
でも、その後に目をしたのが、【お産は本当は気持ちがいい】という言葉。
衝撃でしたが、それを叶えたい!!それが原動力となりました。
私にはいかに気持ちよくお産を終えるかはとても大切なのですが、気持ちよく終えるには心身のリラックスが、お産の進行に大きく影響を与えます。
一般的に安産になる方の特徴は、
⑴身長が高い
⑵体重が増えすぎず、増えなさすぎず
⑶体が柔らかい
⑷体力がある
⑸若い
などが言われますが、私が大切にしているのは【心と体がいかにお産を受け止める器となれているか】という点です。

高田奈見看護師

陣痛が怖い、痛い、など逃げる気持ちは起こりやすいのですが、そこから逃げたいとか、誰かなんとかして欲しいといった陣痛から逃げようとする気持ちの時は、残念ながら上手く進みません。そういった時、筋肉はとても緊張し、特に出口を囲む骨盤底筋がガチっ!とかたまっていますので、よい意味で【上手に産むことをを諦める】事がポイントとなります。
どんなお産であろうと、結果までを受け止めると腹をくくって来られる方は、するんと産まれます。逆に、こうありたい!こう産みたい!が強すぎる方も、一見積極的で良さそうに見えますが、完璧を求めてしまうのは交感神経【戦う時に優位になる】が活発になってしまい、陣痛が弱くなってしまうのです。

妊娠中にどんなお産も受け止めると腹をくくって来られる方と、腹をくくらず他人任せに来る方は、いくら条件が整っていても差が出ます。
そんな複雑な産婦さんの状況を的確に判断し、どうケアをするかは、助産師の腕にかかってきますね。
実は赤ちゃんも、産まれる時に立ち会う助産師を選びます。
自分の大切なお母さんと、自分の命を預ける訳ですからね。
助産師がお産を受け止める準備が出来ていない時にはお産が進まなくなります。
選ばれる助産師でもありたいですね。

高田奈見ひだまり助産院

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